8.クーリングダウンの指導原則

ストレッチングの目的

クーリングダウンの指導に際しても以下の原則を押さえ指導する必要がある。

①主運動で多く発生する慢性障害を効果的に予防すること

主運動で行われる運動種目によって、傷害の発生部位や種類は大きく異なる。特に主運動で最も使用される身体部位、すなわち負担のかかった部位は入念にクーリングダウンが施される必要がある。

②段階的に運動強度を下げていく。もしくは動的な運動から静的な運動へ移行していくこと。

クーリングダウンでは運動終了による変化を緩やかにすることが必要なため、徐々に負荷を下げて行くことが必要である。また、主運動に類似した動的な運動からストレッチングのような静的な運動に移行していく。

③時間の配分について十分に考慮すること

一回の運動プログラムに割り当てられている時間には限りがある。限られた時間のなかでより大きな疲労回復・疲労軽減効果を得るためには、優先順位の高い運動を実施する必要がある。クーリングダウンに割くべき時間の目安としては、全運動時間の5~15%、60分間運動プログラムでは、5~10分が適当である。

④ウォーミングアップとは目的が異なるので、種目選択も異なること

クーリングダウンはウォーミングアップの逆のプロセス、すなわち覚醒から弛緩へ身体を徐々に変化させることを目的としているが、単にウォーミングアップと同じ種目を、逆の順番に行えば良いわけではない。クーリングダウンに適した運動を選択すべきである。

 

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