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①乳酸の除去の亢進

低から中程度の動的運動からなるクーリングダウンは、主運動での活動筋の血流量をミルキングアクションにより保持し、活動筋に蓄積された乳酸を血液に拡散・除去することに貢献する。

また、乳酸を基質とした有酸素性の代謝が活発であり、筋中や血液中に蓄積された乳酸を消費する役割を果たす。乳酸が蓄積するような高強度運動後に、中程度の動的運動によるクーリングダウンを行った場合、ただ座位で安静にする場合と比較して、約半分の時間で乳酸を安静時の状態に回復させることができることが報告されている。

②血圧低下の予防

運動を急に中止すると、心臓では心拍数や一回排出量が急激に減少し、筋ポンプ作用が働かなくなることで静脈還流が阻害されるのに対して、血管拡張因子などの働きにより、末梢の特に活動筋の血管の拡張は維持される。そのことにより、総末梢抵抗が急激に低下し、血圧の著しい低下が誘発される。運動後に低・中程度の動的運動が継続することにより、心拍数や一回排出量や静脈還流量の急激な減少が抑制されるため、血液の低下が抑制される。

③過換気の抑制

運動後は、筋によるエネルギー代謝と換気量が不均衡となり、過喚起すなわち二酸化炭素が過剰に排泄される。運動後も低・中低度の動的運動を行うことで、代謝と換気のバランスが保持され、過換気すなわち二酸化酸素の過剰排泄を抑制することができる。